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韓国のミュージカル俳優イ・スンホンさんに関するものを勝手に訳して載せるブログ。和訳間違いや解釈間違いもあるかと思います。ご了承ください。

ニュースカルチャーインタビュー①

ホープ〉イ・スンホン『愛する家族がいれば共感できるだろうと信じています』

※ニュースカルチャーの新しいインタビューコーナー〈ソ・ジョンジュンのイチオシ〉を進行します。舞台で観客を笑って泣かせる俳優達から未来のスターまで、ソ・ジョンジュン客員記者が現場で直接会った人々を調べてみるインタビューです。

〈ソ・ジョンジュンのイチオシ〉2019年、新しい旬になることができるだろうか?彼に注目してみることもいい選択かも知れない。
去る17日、大学路のあるカフェでミュージカル〈ホープ:読まれない本と読まれない人生(以下ホープ)〉に出演中の俳優イ・スンホンに会った。20日に千秋楽を迎えたミュージカル〈ホープ〉は3月から斗山アートセンター、ヨンガンホールで公演を予定している作品だ。カフカの未発表原稿に関する訴訟という実話を元に戦争の中で原稿〈K〉と共に生きてきた女主人公〈エヴァホープ〉の生を取り扱った。キム・ソニョン、チャ・ジヨン、コ・フンジョンなど豪華なキャスティングと共にしっかりとした完成度、はっきりとしたメッセージが大きな反響を呼んでいる。

イ・スンホンは若き日のエヴァが戦争中に出会った〈カデル〉役で観客にお目見えする。エヴァに希望と絶望を同時に抱かせる人物として作品のほぼ唯一の悪役だと言える人物。〈ママドントクライ〉でデビュー後、〈ロッキーホラーショー〉を経て〈6時退勤〉と〈ホープ〉まで相次いで出演したイ・スンホンは〈ホープ〉でも彼だけが持つ青年美を心ゆくまで発散している。

「やや遅いデビューではあるが、それくらい一生懸命しようという心でいっぱいだ」と話を繋ぐ彼から、大きな背と同じくらいの大きな情熱を感じられた。

ーーこんにちは。自己紹介をお願いします。

僕はミュージカル俳優の中で最長の新人、イ・スンホンと申します。シン・ソンロク先輩よりも更に僕の方が大きいと理解しています(笑)俳優の中でこんなに大きい俳優がいました?別名もあります。ラマだと(笑)身長についての話や関心もいいです。皆さんが偶然背が高い俳優達を考えてみた時に「やっぱりイ・スンホンじゃないのか」と一度でもより多めに見てくださることもできませんか?

ーー面白い自己紹介ですね(笑)それでは最近の近況を一度話してみましょうか。

最近では作品を2演目行っています。ドリームアートセンターで〈6時退勤〉、アルコ芸術劇場では〈ホープ〉。〈6時退勤〉では非正規社員〈チャン・ボゴ〉役を務めているのですが、〈ホープ〉のカデルとは相反するキャラクターですね。〈6時退勤〉で感じることのできる配役の面白さと、〈ホープ〉での面白さがとても違って、何人かの人々は同時にふたりのキャラクターを演じることが難しいのではないかと心配してくださったりもします。もちろん俳優達には同時にふたりのキャラクターを消化するということが、重なることが大変じゃないかという質問が多い方だったりもします。ところが僕はこういう時、より集中力を発揮するようになるようです。

公演以外の近況といえば、ジムに通っています。前作〈ロッキーホラーショー〉のために趣味のように始めましたが、最近では少し休んでいます。ですが、手ぶらの運動で体型を維持している程度です。引きこもりに近いので、家、公演、家、公演を反復中です。

ミュージカル〈ホープ〉に出演しています。もちろん良い完成度で観客達の歓呼を受けている作品ですが、僕が見るには韓国人が書いた創作ミュージカルで、ホロコーストのような話が真正性があるように近づくことができるのか。疑問が浮かぶこともありました。
まずイ・スンホンという俳優が〈ホープ〉という作品に触れた時、今とは時代も背景も違う話じゃないですか。それで実在の人物であるエヴァホープに関しても調べてみて、その一代記や時代的な話を探してみました。もちろん実話を元にしているけれども、脚色された内容もあります。だけどそういった勉強をしながら、話の中でカデル、ホープ、ベルトを見つけ、共感しようとしました。そして、最初は台本だけでは理解ができませんでした。愛していながら何故金のために急に裏切るのだろうかと思いました。そして場面を進行して直接感じてみなければと思いました。
ホープ〉は通し稽古を他の作品より2週間ほど早く行いました。様々なキャラクターが出てきますが、それぞれの背景、事情を見せる場面が短いんです。そして演出家が俳優達がその状況を直接感じてみようとして、通し稽古を早く繰り上げました。ホープの全体
に触れるとしたら、カデルやベルトのような人物が入っていく区間があったんです。カデルはもちろん悪い奴だけど、戦争を経験した若い青年が本心だったのかと思うこともあります。その時代を生きていく人間であったなら、人よりも物質に病的に執着しなかっただろうかと思います。僕は〈ホープ〉がそれぞれの人物の妥当性が見える作品として作られてきたと思っています。

観客達の言葉も初めて見た時は「いや、何故ここに?」があるが、2回目に見るとそこが理解できたのに、違う「何故」が出てくるそうです。俳優達も作品を作りながら次第にほぐれて、今も公演に上がりながらだんだん更にほぐれています。そんな作品であるようです。また韓国で生きている観客が違う時代、違う背景の痛みを接近することは難しくもありえます。しかし、我が国でも6.25のような戦争状況があったじゃないですか。お互い違う国と状況ですが、ここでも愛する家族がいることは同じだから、共感できるだろうと信じています。

ーーそれならば、そのように大変な練習をして作った〈ホープ〉を観客の前で公演する所感も気になりますね。反応が大変いいです。

練習室で場面を全て回す時も観客がいらっしゃらないから、各場面ごとの反応はわからないじゃないですか。場面ごとに拍手が出ることも、笑いポイントや涙が出て来ることもありえます。しかし、〈ホープ〉はそのポイントについて感がありませんでした。どんな場面だろうかと思いました。例をあげれば、ライセンス作品であればこのシーンが終わったら拍手が起こります。こんなことがありますが、創作なのでそんなガイドもありません。インターミッションもなき作品なので、俳優にとってもやはりどのような反応だろうかと気になるところがありました。

ところが、初日が終わったのですがカーテンコールの時に多くの人々が涙を流しているのを見ました。公演が終わる時まで観客は見えないので、鼻をすする音は聞こえました。ところが、全てが終わって暗転。カーテンコールをするのですが、本当に皆さん立ち上がって涙を拭きながら拍手していたようです。とても感激的でした。観客に〈ホープ〉がよく伝わったらいいなと思っていましたが、そのメッセージがよく伝わった気分でとても良かったです。俳優として満たされました。僕達が観客とうまく疎通できたかなと思いました。

ーーそうなると、今回の作品に出演して俳優として成長した地点もありましたか。

もちろんです。僕は一緒に行った先輩達が僕と本当に比べ物にならない経歴をもつ人々が多いじゃないですか。僕は新人です。作品ごとに成長しなければならない新人なんです。実際今回では作品に入っていき、それでも舞台で俳優だと言えると思う考えが少し聞こえました。4作品目、連続して公演する中で、それまで観客達から拍手を受けることもありましたから。

ところで、今回はこのようにまで多くの人員と共に正劇をすることは初めてです。集中力というものを少し学びました。105分という時間を引き伸ばしていく先輩達を見ながら集中して溜まっていくことはこういうことなのかと感じました。以前までの僕の作品は劇の全体を出て来ず、中間中間、集中力を発揮して割り込む役割だったんです。ホープは全体俳優が全て劇中で集中力を持っていなければならない劇なのでそんな点を大きく学びました。まだ不足していると思い、反省しています。〈ホープ〉をしてこんな悩みが最も大きくなりました。自分がどんな俳優にならなくてはならず、どんなことを身に着けなければならないのかと思って悩み終わりに書いてきたノートも今回で最も長くなりました。

ーーヨンガンホールまで行かなくてはならない作品です。公演を更に長い間することができるので、何と言っても嬉しいでしょう。

僕はイ・スンホンという俳優として〈ホープ〉がアルコ芸術劇場で終わったら本当に残念だったでしょう。俳優は欲心があるじゃないですか。僕が公演をする時、それを通して得ていくことのできることが明らかにあるじゃないですか。僕もそれがとても必要だと考えています。そしてヨンガンホールへ行ってからも、)り多くのものを学んで探すと思います。公演ということが大きな型は変わらないけど、やればやるほど毎回違うことがあるじゃないですか。ヨンガンホールでは、また何を学ぶのか、見つけることができるのから期待しています。

漫然とよかった。悪かった。そんな話よりは俳優として成長に集中していますね。普通は簡単にすることが難しい話なのだが、反省も確実にしています。

これからどのようになるか。考えが多くなっているようです。ずっと歩いてきたのは歩いてきました。しかし、人々は与えられた道を行きながらもお互いに考えが違うじゃないですか。どんな俳優になるか。どうやってしなければいけないのか、一日も除かないよう考えました。

僕はまだ一度も完全にさっぱりした公演を終わったらことがないです。いつも悩みが先立つんですよね。次の時はどうやって改善するか、どうやって見つけるか、です。どんな日は僕が好きな先輩がその悩みがお前を発展させるからこれからもずっとそうしたらいいとおっしゃったんです。これからも自らフィードバックしてあげることができたらいいな。そうしてみたら、見たい俳優にならないか少し期待しています。そして、早く35歳くらいになりたいです。笑